こんにちは、AQ等商品担当のＴです。
週末から気温が上がり、まるで春のように暖かくなりました。
通勤路から見える花も咲き始めていて、世界に色が戻ってきたと感じます。
もちろんこのまますぐに春になる･･･わけではないとわかっていても
少しずつ春に向かっていくのは嬉しいと感じます。



さて本日は「におい」の話です。
冬場は気温が低いので頻繁ににおいを感じるわけではないのですが
ふと気がつくとにおう時があります。
例えば夜に国道沿いの道を歩いていて、お風呂のボディソープのようなにおいがしてきたなと感じることがあります。横を見ると大きなマンションがあり、おそらくお風呂の排水が下水に流れてきたのだなと思いました。
また同じように道路沿いのマンションの前を通っているときに、イオウのにおいがしたことがあります。これも温かい排水が下水道に流れて、排水自体のにおいではなく下水道内部のにおいが湯気のように下水枡の隙間から出てきたのだろうと考えられます。
冬でもにおいを感じるものだな、自分が寒さに気をとられていただけかもしれないと思いました。

美味しそうなにおいでは、いつも通る所にカレーのスパイスのにおいがする場所があります。
その前にあるのは毎日カレーを作っているカレー店ではなく普通の住宅なので、
スパイスを使った料理をよく召し上がる人たちが住んでいるのでしょう。
最近外で美味しそうなにおいを嗅ぐことが減ったのは
昨年来外食する機会が減ったからかなと思いました。

そんなことを思って資料を整理していたところ
当社が加盟している「におい・かおり環境学会誌」の中でおもしろい記事がありました。
日本に留学している人が、出身国や日本のにおいについて書いています。
（Vol.51 No.2 / 2020-March におい・かおり環境学会誌）

中国の河南省出身の人が書いている河南省鄭州市の様子は
「肉屋には肉がぶら下がり･･･鳥はその場で捌く。」「麺や饅頭など、家庭でそれぞれ自前で作る。調味料、ごま油、豆油なども具材から作る」「街の外に出ても、空気中に羊肉、ニラ包子、焼餅の窯のにおいが漂っている」
またお正月のにおいとして、「爆竹の火薬のにおい、黄砂のにおい、お正月気分の高揚感と合わさって独特なにおい」がしたそうです。目に浮かぶような表現から、故郷の様子はにおいと一緒に記憶されていることがわかって、誰でも同じなのだなと思いました。

そんな中国からの留学生さんが初めて日本に来て、日本の空港で深呼吸をしたら「嫌なにおいが全くなく新品のにおいがした」そうです。新品のにおい！おもしろい表現だと思いました。
そして空港から京成線に乗った瞬間に「洗剤か柔軟剤のにおいがツーンと来た」。
嗅いだことがなかったにおいだったのだろうと思いました。
またそれは「清潔感が好きな日本の第一印象であった」と書いています。
洗剤のにおいは、私でも「ツーン」と鼻に来るので、嗅いだことがなかった人にしてみたら
かなり強いにおいだったのではないかと思います。

しかし日本に4年間生活してこの留学生さんは、「嗅覚は日本の環境に浄化されたのか、最近は嫌なにおいが気になるようになってしまった」そうで、最初に感じた洗剤のにおいも、だんだん感じられなくなったそうです。日本の生活環境に慣れたのですね。
それにしても日本の生活の中で感じるにおいをとても細かくとらえていて、新鮮に感じました。
私は中国大陸には行ったことがなく、中国からの留学生さんが紹介してくれたようなにおいを嗅いでみたいと思いましたが、耐えられるだろうかという気もしました。
早く新型コロナ感染症が落ち着いて、嗅いだことがないにおいと体験をしに出かけたいものです。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。