先日、ナショナル ジオグラフィックでウイルスの特集が掲載されていた。
表題は「私達はウイルスの世界に生きている」という、興味を駆り立てる内容だった。
またウイルスへの考え方も特殊で前回のウイルス共生説ⅰとも若干違っていて、
種(タネ)と植物で現せば、ウイルスと寄生している生物の関係だという。
つまりウイルスは種のような存在であって、
その寄生生物も表現(生命活動)の一部であるという考えかただ。
更には「ウイルスが無ければ妊娠が成り立たない」、
「免疫機能も持つことはなかった」とも記載されていた。
これは、通常ウイルスが細胞に取り付き、
その細胞内で自己増殖すると同時に細胞を破壊する悪いイメージとは違い、
細胞内に移ったウイルスが増殖することなく沈黙し、細胞内で大人しくしているのがあり、
そのウイルスはある時、元の細胞が細胞分裂する過程で、
分裂したDNAの一部に、ウイルスのDNAを組み込むという事があるらしい。
つまり彼らの自己保存の戦略の一つというが、
同時に長い生物の進化の過程で、ウイルスのDNA操作が必要不可欠な存在であるとしている。
その様に考えれば、先に話したウイルスと生物の共生関係も肯ける。
逆説であるが、この世からウイルスが無くなれば、病原体としての脅威は無くなるかも知れないが、
生物は進化を遂げず、多種多様な生物界は存在しない事に成るのかも知れない。
By分析S 4/30