こんにちは。AQ等商品担当のＴです。
５月になりました季節は暖かくなり、草花はどんどん咲き始めています
動き出す生物の活動に乗っかり、感染を広げていくコロナは恨めしいばかりです。
このしぶといウイルスには、こちらもしぶとく賢く対抗しないといけないと思うこのごろです。

さて本日も先々週から続けて
公益社団法人空気調和・衛生工学会が4月1日に公表された
「新型コロナウイルス感染対策としての空調設備を中心とした設備の運用について（改訂３版）」
から、感染リスク低減策を確認したいと思います。
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
最後の回は＜感染リスク低減策の原則＞です。

「　空気感染する疾病の感染リスク低減策の原則
　新型コロナウイルスのような空気感染の疑われる呼吸器系疾病において
感染リスクを評価するのにWells-Rileyモデルがしばしば用いられる。
Wells-Rileyモデルは感染のquantum*の概念に基づいており、
感染性のエアロゾル粒子の発生率を用いて、
定常状態の十分混合された室内環境で感染性エアロゾルに暴露された個人が感染する確立を
モデル化したものであり、下式で表される。　*量

P＝１－exp（－Ⅰqpt／Ｑ）

Ｐ：感染確率（-）
Ⅰ：一次感染者数（-）
ｑ：quantum生成率（1/h）
ｐ：呼吸量（m3/h）
ｔ：暴露時間（h）
Q：換気量（m3/h）

　現状での日本での感染者の割合はよくわかっていないが、
千人に一人いるかどうかの程度であるとすると、多くの場合感染者と室内で居合わせることはなく、
まれに一人の感染者と居合わせた場合に、いかに二次感染のリスクを減らすかが課題となる。

このためには、Wells-RileyモデルにおいてⅠ=1とおき、
式の指数部分の絶対値をできるだけゼロに近づけるべきである。
そのための原則は次のようになる。

q（生成率）を減らす･･･感染性エアロゾルのソースコントロールが重要である。大声を出すとそのラウドネスに比例して飛沫の発生量が増えるとされている。･･･また、ZhangによればN95マスク、サージカルマスク、通常の布マスクの着用で、感染性エアロゾル発生量はそれぞれ5％、25％、50％に減少するとしている。

p（呼吸量）を減らす･･･呼吸率は代謝量で決まる。室内での運動は避け、興奮せず静かに過ごすのがよい。

t（暴露時間）を減らす･･･滞在時間をなるべく少なくする。リスクのある空間での長居は避ける。

Q（換気量）を増やす･･･ここでのQには取り入れ外気量とエアフィルタや空気清浄機などでろ過した循環空気量の合計である。換気量が多ければ多いほど、感染のリスクは低くなる。　」


（「」内、公益社団法人空気調和・衛生工学会「新型コロナウイルス感染対策としての空調・衛生設備の運用について」から引用）

ｑは、自分が感染している可能性があるとしたら
できるだけ飛沫などを周囲に広げないように、ということですね。

室内でも屋外でも、密状況を避けるのはもちろんのこと
感染したエアロゾルに接するリスクを下げるには
暴露時間、換気量、周囲の状況に気をつけたいと思いました。

本日もお読み頂きまして、ありがとうございました。

こんにちは。AQ等商品担当のＴです。
新型コロナウイルス感染が昨年から１年経てなお収まらず
これはマスクで酸素が頭にまわらず、夢を見ているのかと思ってしまいます
しかしマスクをしている状況は現実なんだ、とわれに返りました
神奈川県でも横浜市、川崎市、相模原市において
まん延防止等重点措置が4月20日から来月11日まで実施されることになりました。

神奈川県のホームページを見たところ、県民への要請としては
「生活に必要な場合を除く外出自粛の要請」「時短要請している時間以降の飲食店利用の自粛」
「感染対策が徹底されていない飲食店利用の自粛への協力要請」
「路上で飲酒をしない」「昼夜を問わずマスク飲食の実践」
「感染リスクが高まる＜５つの場面＞、在宅勤務、時差出勤などの周知徹底」
＜５つの場面＞･･･飲食を伴う懇親会、大人数や長時間に及ぶ飲食、マスクなしでの会話、
狭い空間での共同生活、居場所の切り替わり（→人の入れ替わりと予想）
とのことでした。

先週4/15のブログに書きましたとおり、これまでの知見から新型コロナウイルスの感染経路は
飛沫感染だけでなくエアロゾル吸入による感染も可能性があります。
飛沫の水分がなくなった飛沫核は浮遊時間が長くなりますので
例えば屋外でもそうした飛沫核が浮遊している可能性はあり
ウイルスに感染した飛沫核を多く吸い込んでしまう状況であれば
どこででも感染する可能性はあるということです。

そのリスクを避けるためには、人同士が飛沫を掛け合わない、室内で十分換気をすること、
室内外問わず人が多く集まらないこと、などが必要となります。上記はその実際の場面を挙げた説明になっていると思いました。

本日は先週に続けて
公益社団法人空気調和・衛生工学会が4月1日に公表された
「新型コロナウイルス感染対策としての空調設備を中心とした設備の運用について（改訂３版）」
から、感染リスク低減策を確認したいと思います。
公益社団法人 空気調和・衛生工学会

まずは換気、窓がある場合の換気です。
「　窓明け換気の実施

　学校の教室や戸建住宅に加えて、最近の建物ではBCP対策や省エネルギー性能を高めるために、自然換気利用を考慮して高層建物でも窓が開けられたり、自然換気用の開口部が開放できる場合がある。
ドラフトや温熱快適性の面で支障が出ない範囲で、機械換気に追加してこれらを開放するとよい。
特に通風といえる数十回／ｈの換気回数が確保されると数分で室内空気清浄度は外気並み（室容積の３倍の外気を取り入れたとすると、室内空気の95％が入れ替わる）となるので、定期的に実施するとよい。」

次に温度・湿度についてです。

「　空調温湿度の調整
　空調温湿度、とくに湿度によるCOVID-19の感染拡大または収束の影響は、SARS-CoV-2の活性と気中での伝播距離としてあげられる。SARS-CoV-2の活性については、実験レベルで温度（24～35℃）、相対湿度（20～80％）が高ければ物体表面のSARS-CoV-2の活性が下がることが報告されている。･･･
　
　室内温湿度はSARS-CoV-2の伝播距離に大きな影響を及ぼす。気中では、高温低湿度に比べ、低温高湿環境中の飛沫飛散距離は3倍以上長いことが報告されている。･･･
　
　また、低温及び低湿の環境は、ヒトの呼吸気管の感染症に対する防御機構に悪影響を与えることも広く知られており、一般に呼吸器系の疾病の予防には、相対湿度を40～60％の範囲に制御することが望ましいとする報告がある。従って、温湿度の制御について、建築物衛生法の管理基準値を満たす頃を原則とする。特に相対湿度の管理基準値は40～70％であるが、可能であれば40～60％の範囲に制御するのがよい。」

（「」内、公益社団法人空気調和・衛生工学会「新型コロナウイルス感染対策としての空調・衛生設備の運用について」から引用）

温湿度が低いとウイルスの活性が上がる＋伝播距離が長くなるので感染拡大リスクが高くなるということです。温湿度管理、特に湿度が下がる冬～春にかけての室内湿度は重要となります。

本日私がいる部屋の温湿度は、24℃、22%です。朝から関東地方にも乾燥注意報が出ていて
午前中の湿度は20%をきっていました。あわてて一度しまった加湿器を再び出してまわし始めました。
それでもドアを開放しているためほとんど外気と同じのためか
加湿器をまわしていても20%に届くくらいです。

調べてみますと、西日本や日本海側は1年を通して一番湿度が低くなるのは３～４月だそうです。
関東では１～２月が最も湿度が低くなるそうですが（雪を降らせた季節風がからっ風となって吹き付けるため春より乾燥する）、
３～４月は大陸から乾いた風を運んでくる移動性高気圧に覆われるため
全国的によく晴れて乾燥するそうです。
つまり今こそ、湿度低下に厳重注意！ということですね。

「感染リスク低減策の原則」については次回にいたします。

今週に入ってから、朝晩と日中の気温差が大きくなっています
このようなときは、コロナでなくても風邪をひきやすくなりますね。
私は常にカーディガンなどを1枚持ち歩いています。
皆様も気温差にも気をつけてお過ごし下さい。

本日もお読み頂きまして、ありがとうございました。

こんにちは。AQ等商品担当のＴです。
４月に入り新型コロナウイルスの感染者が関西方面を中心に増えていますが
変異株ウイルスの感染者はどこの県でも増えているようです
コロナとの戦いは長期戦となっていまして
今わかっている中で有効と思われる対策を
しぶとく続けることが大事ではないかと思っています

公益社団法人空気調和・衛生工学会が4月1日に
「新型コロナウイルス感染対策としての空調設備を中心とした設備の運用について（改訂３版）」
をホームページ上に公表されています。
公益社団法人 空気調和・衛生工学会

そこに書かれているように、
「WHOは当初（2020年）3月29日の段階では、今回のウイルスの主要な感染経路は、
飛沫感染と接触感染であるとし、･･･」としていたところ、
「その後閉鎖空間で発生した集団感染事例の中には、浙江省のバス、広州のレストラン、
ソウルのコールセンターの事例など空気感染を想定しなければ説明できないものも
数多く報告されている。
このため、WHOは7月9日にこれまでの方針を転換し、
新型コロナウイルスの主要な感染経路に変わりはないものの、
屋内の換気が不十分で混雑した空間では、呼気由来のエアロゾルが発生し、
飛沫感染とあいまって一定量のエアロゾルを吸引することによる
感染の可能性は否定できない」としているそうです。

エアロゾルとは、気体中に浮遊する微小な固体または液体の混合体のことで
飛沫や、飛沫から水分が取れた＜飛沫核＞もエアロゾルに含まれます。

「これまでに得られている知見から、感染者が発したウイルスを含むエアロゾル粒子は、
気中を浮遊した状態で3時間以上活性を保つ可能性があること、
換気回数が大きい患者の隔離室の気中では、
活性のあるウイルスが容易に観測されないことから、
厚生労働省の推奨する換気を確実に実施することは前提に、
さらに可能であればできるだけ換気量を多く保つことが、
感染リスクの低減につながることは、ほぼ確実と考えられる」とのことです。

また実際の事例として挙げられていたのが、広州のレストランでのクラスターです。
「1月24日に武漢から帰って広州入りした家族がレストランで食事をしたところ、
うち一人がその日の夜に発症した。家族が食事したテーブルと隣接する２つの合計３テーブルの
客の中から9人の二次感染者が出た。最初の感染者と二次感染者の同席時間は最短で46分間であり、
店内カメラの記録から、接触感染の可能性は低いとされた」

この事例の最初の報告では、
「感染の原因は３テーブルの上部に取り付けられたファンコイルユニットからの暖房気流が
テーブル間に循環気流を形成、その気流に感染者からの飛沫が乗って、
通常の飛沫の飛散距離よりも遠距離運ばれたことが原因と推察した」

とされたそうですが、次の報告では当時の状況を現地で再現した上で
換気量の計測と室内気流のシュミレーション解析がされ
「その結果、クラスター発生当時、店内の換気回数は0.56～0.77回／ｈ、
89名の客が同席していたが換気量は2.7～3.7ｍ3／ｈ･人と極端に少なかった」
よって
「クラスター発生の原因をファンコイルによって形成された循環気流と
過小な換気量によるウイルスの希釈能力の低さによるものと結論付けた」
とのことでした。
（「」内、公益社団法人空気調和・衛生工学会「新型コロナウイルス感染対策としての空調・衛生設備の運用について」から引用）

以上のように
換気の重要性と、無換気でエアコンを運転するリスクについて指摘されています。
建物の中などで換気がされていなくて、そこにある空気が回っている状況では
エアロゾルが気体中を浮遊し、人が吸い込んでしまう可能性があるのですね。
私たちはそうしたことを意識して行動することが
必要になってきていると感じました。
感染リスク低減策についても記載されていましたので、
次回引続きお伝えします。
敵はコロナ、こちらもしぶとく対策しなくてはいけませんね

本日もお読み頂きまして、ありがとうございました。