こんにちは。商品担当のＴです。
８月最後の週末は、何度着替えても服が汗で重くなるという暑さでしたが
あれよという間に涼しい風が吹くようになりました。

もう９月ですね。過ごしやすい季節になって嬉しいですが
制限なしに活動できるようになればもっと嬉しいですね。

さて８月末に、当社の加盟するにおい・かおり環境協会主催の
第34回におい・かおり環境学会がオンライン開催され、講演を聴講しました。
いつも興味深い研究発表が多いのですが
今回印象に残ったのは、においによって作物の病害がわかる可能性があるという
佐賀大学と青森県産業技術センターの発表です

ニンニク栽培において、センチュウの感染による被害が問題となっていて
これに感染したニンニクは腐敗が早くなってしまうものの、
外見では感染が判別できないので、感染が疑われた場合出荷ができなくなっていたそうです。

そこへセンチュウに感染したニンニクには特有のにおいがあるという情報が
生産者からもたらされ、佐賀大学の研究チームがそのにおいを特定し、
その選別技術が開発できれば感染ニンニクを排除できると期待し研究が進められました。

においの特定には、嗅覚試験に合格したパネル（人）による官能評価や
におい嗅ぎガスクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー質量分析計という
におい調査に必要なオールスター手段を使って進められたようです。

結果は見事、特有のにおいが特定され
今後さらに特定されたにおいを選択・感知できるセンサーが開発されれば、センチュウに感染したニンニクを非破壊で除去できる装置の実用化につながるとされていました。

人に感じられるにおいでも、機械では感知できないことも多く
においの世界で成分がわかるというのはすごいことで
「特有なにおい」が特定されたとは、大きなことだと思いました。
においに関心のある私としては、センチュウに感染したニンニクのにおいを
一度嗅いでみたいと思ってしまいました･･･

地道な研究が、現在起こっている課題を解決していくのは素晴らしいと感じました
こちらの発表など一連の研究が評価されて
佐賀大学の上野先生は、今年度のにおい・かおり環境協会の学術賞を受賞されました。
おめでとうございます！


本日もお読み頂きましてありがとうございました。